「自分で守らなくては」

 フランスの地方議会議員の選挙が、3月開かれた。国民議会の過半数を越える、現政権の社会党は大敗し、各地で中道右派が、今回は地方議席を握った。極右翼のFNが、全体の3分の1に近い投票数を集めて、人気と進出が注目されたが、第二次の決戦投票で実際の当選者には達しなくて、結局極右の押さえる県はゼロであった。投票場に足を運んだのは51%のフランス人で、棄権も多いが、前回左に勝たせると、次は右寄りに勝たせ、一方ばかりに勝たせたり、義理しがらみで、同じ人ばかりを出して利権政治屋を作ってしまはない。結局は進歩を押さえるので、2世、3世、家業的職業化などは、もっとも用心され、嫌われているし、選挙民の方が結構プロ。自分で自分を守るすべを知っていると、先週また感心させられたのである。

2015年4月12日 赤木 曠児郎

page3/3