「カッフェのテラスで」

社会や社会保障制度維持のため、昔のような植民地を持って本国市民が潤う、帝国主義は許されないから、国は財政赤字、借金を繰り返し、人権平等の理想と、現実のギャップが目立つ。財源を求めて税金は重く、消費税は20%が普通。給与水準は守られて高いが、自営業者、働く人々、経営者は、それぞれ社会保障費のための積立負担があって、国の方が高利貸よりもっと厳しい厳密さで徴収する機構が、税務署とはまた別に作られている。社会保険機構に毎月納金が遅れると10%の延滞罰金が追加され、溜めると巨額になって小さなレストラン、アトリエ企業などでは倒産せざるを得ない。
従業員を雇うと即座に納入義務が発生するのだから、うっかり人が雇えない。職場が無く、失業は増加するが、安く働くより社会保険の失業手当の方が、失業当事者にはむしろ有利なのである。自営業、製造産業は国庫に収める重圧に苦しむ。そんなお金で、公務員、政治家などは、自分たちのお手当は充分に、ばら撒き、外交、視察理由の海外出張で目に余る。政治にかかる経費から、まず節約して欲しい。
割り切れない矛盾の気持ちが、マスコミや文化人にヒットラーと同類視して、極端に嫌われ差別警戒されるフランスの極右主義者FN(フロン・ナショナル/国民戦線)に、ヨーロッパ議員選挙では4分の1もの議席獲得の大勝利を得させて、大慌ての昨今である。社会党の政治にも、民主中道の政治家にも、もうウンザリして、理想より本音に惹かれてしまうからだろう。

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