岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2013年3月10日

「スキーバカンスのパリ」

 二月末、こんな休みがあってパリの学校は2週間休みである。春めいて新聞を開くと、中近東でも、アフリカでも、動乱、蜂起、テロの生々しい写真が溢れている。今年に入り、マリ共和国に軍事援助侵攻始めたフランスでは、新聞ニュースは戦時雰囲気である。充分にフランス語では理解できなくても、これからどんな世界に生きているのだろうと、平穏に日常を続けて居られる不思議に、感謝する。
 「左翼に間違いは、もう許されない」という題の本が、フラマリヨン社から元社会党首相のロッカール氏と、現社会党経済委員ラルートゥルー氏共著で出版され、記者会見があった。1929年の世界不況以来の、いろいろな経済政策が分析され、日本モデルが1985-91年は年間経済成長率4.5%、1992-2011年この20年間は一定して年間0.7%の数字に抑えられ、維持されている点に注目、何度もこの図表を上げて説明会見だった。ヨーロッパが経済不況、失業増加、金融投資資本の跋扈で、政策を間違えると大変な危機に面していると、過去の政策理論の間違いの例で警鐘を鳴らし、日本を見習えと言わんばかりである。

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