岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

2012年6月4日

「朝市にて」

 岡山県の倉敷の町で、パリで私が関係している美術団体の、催しを企画、やっとの思いで集まった総勢7名の団体で日本に行くため、何時もより早く、今月の原稿を書いている。今は円高で、フランスから日本に行くのは、とても高くなって、不可能に近い金額である。それに放射能が怖い、地震が怖いとあっては、観光立国と努力しても、中国の人は別かも知れないが、とても海外から行けるところではない。本当は15名の予定で計算したが、やっと5名が集まって、それに私たちも入って7名の旅行団である。余程日本に関心を持ち、機会を探していた5人だろう、良い日本の印象を持ってもらおうと、心から願っている。海外観光業は、諸物価安くて自国よりも有利で、楽しめなくては来てくれない。日本の様に、皆の所得は高いし、物価も高い上に円高では、土台バカンスのベースを欠いているのである。
 フランスでは大統領選挙で、また社会党の大統領に変わったが、この2週間は、今度は国会議員選挙の真っ最中である。新内閣が出来、もうフランスの警察庁長官以下トップ3人が交代、フランスの人気テレビジョンのNo.1美人女性ニュースアナウンサーまで交代と、交代劇は続く。さてさて今度はフランス人が、議員たちをどう選ぶか、旅から帰るまでには結果がでている。第65回カンヌの映画祭も、ローランガロスの世界テニス選手権も、政権移動の中にあまり関心呼ぶことなく、日々の流れの中に終わってしまった。
 

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