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「煙草と大統領選挙」

 フランスでは、公共の建物や施設の中で、2月1日から全部禁煙になってしまったから要注意である。個人の家の中は別だが、つい煙草に手を出して、咎められて不愉快な思いをしないように。現在レストラン、バー、ホテルだけは、まだ一部決められた場所で吸うことを許されているが、来年1月1日からは完全禁止。今まで事務所内に喫煙ルームを作っていたのも、閉じられてしまった。周りの人に肺癌を及ぼす率が高いので、1976年の「煙草は害です」という立法から始まった、タバコ完全追放に成功したのである。
 隣国スペインの煙草産業の輸出が、順調に伸びているそうだが、とにかく喫煙者は嫌われて、絶滅するだろう。こういう人たちは、この次はきっとアルコールが敵で、ワインやお酒を目指して禁酒活動に熱中始めるに違いない。とにかく本国フランスでは、ワインの消費者はドンドン減っているのだから(1960年年間一人126リットル、1990年73リットル、2000年56リットル)せっせと輸出に精出して、得難い年代物だとか、有難味つけて日本人にでも飲んでもらうより仕方ない。

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