パリ・シャロンヌの
サンジェルマン教会
 

「近頃の流行」

 遠いからあまり来てくれる人が少ないようだ、との友人の言葉で、それなら行くよと約束。8月の半ばに3日だけ取って、少しの気晴らしにと出掛けた。ところがどうして、250人以上の参列者、ホテル取るのも難しく、式の開かれる古い小さな教会堂のある村から40キロも離れた所に取れたが、みんなそれぞれ散らばっていて、時刻に車で集まってきて、大移動である。式のあとのシャンパンパーティはまた教会から離れた村で農場の納屋を改造したホール、それからまた20キロも離れた村の夕食ディナー、明け方までパーティが続き、飲酒運転も心配になるが、各人用心して、醒ましてから散って行った。日本から来たのかと珍しがられたり、ドイツやスイスからも来たり、大勢はパリとパリ近郊から集まってヤーヤー、単調なバカンスシーズン中の結構な趣味と実益のイベントなのが現代の結婚式と理解した。数日この風光明媚なこの地方を思い思いに旅行して、また自分のバカンス地の地方に帰って行ったのだが、今年の夏のよい思い出になる訳である。
 ラジオの報道で聞いたのだが、今年はフランス各地、びっくりするような田舎にまでもあった「ディスコ」が四割り方休業、減っていて、バカンス期にバカンス客が車で夜毎集まり、農家の納屋を改造などして賑わっていたが、ディスコも少し飽きられて、若者の事故も多いし、静かな友人との交流が好まれる傾向だそうである。

2006年9月5日 赤木 曠児郎  
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