黄色い店
 

「日本と往復」

 わたしの願いは、強い円。
 トヨタの一人勝ちのように言うが、乗用車とその関連産業に、有利なように円安が演出されているのである。3年前の頃のページをめくって見ると、ヨーロッパ通貨ユーロの値上がりは強烈で、強いユーロのイメージをヨーロッパ銀行が政策として取り入れ、一方アメリカは輸出を有利にし、アメリカに楯突くフランスを困らせようとドルを意図的に安く下げるのだけれど、とにかく円とユーロの相場で見ると、円は30%から40%も値下がりしている。
 つまり日本から旅行で来る人は、異口同音にパリの物価が高くなりましたねと驚くのだが、円安を操作、その方が日本に必要で善い政策とかで、国民に説明されていて、老人以下弱者、自分の財産を目減りさせられて、それで5%の消費税には批判するが、30%もの目減りには、気付かないで文句も言わない、世界音痴振りである。自分のものは、評価のより高いほうが、誰だってよいのに決まっている。


2005年5月30日 赤木 曠児郎  
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