岡山市出身でフランスのパリを拠点に活躍する画家、赤木曠児郎さんから月に1回程度「パリ通信」を送っていただいています。

タンプル市場

【近況】

今年の秋に、第四冊目のパリ画集を刊行しますので、その準備に目下掛りきりです。
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ご要望に応え再版、装い新たに「新書版・私のファッション屋時代」が出来ました。
900円+送料
株式会社 第一出版センター(担当・大崎さん)
TEL(03)3235-3051
FAX(03)3235-0158
または、展覧会場でのみ発売
 
2003年8月29日

「猛暑が終わった」

 この夏は、パリは異常な暑さだった。8月15日頃から平常になったが、夏はせいぜい25゜C前後で、30゜Cになる日が年に1〜2日の快適な気候で、日光を求めて日に焼けるためにわざわざバカンスに、南へ々へとパリを空にして出かける都会に、40゜C以上の日が続いたのだから、ふつう冷房はおろか、扇風機も不要の国に猛暑が続いて大変だったので、猛暑に対策を講じて暮らしている日本からは、想像を絶していたのである。
高齢者に死亡が激増し、パリの猛暑による死亡者数が3000人という具体的な数字が、ある役所から発表された8月13日ころから 、急に日本のマスコミにも注目されることになった。それまでは暑さに慣れっこの日本では、注目されることもなかったし、たいへんなこととも、思ってなかったと思う。
現代造りの事務所ビルでは、人工の空調装置を入れないなんて考えられないが、南フランスでは、朝日の昇る前の涼しい間に 、一斉に部屋の窓を開け放して、冷たい空気を入れる。太陽が昇ると窓を閉め、外の緑色の鎧戸を下ろして、一日中外の空気を入れないようにして、薄暗い中で静かに過ごす。石造り家なので、外は30゜Cでも中は5〜6゜Cは低く、自然消夏法で過ごせる。

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赤木曠児郎氏 略歴
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