シャロンヌ大通りのカッフェ
 

「札幌でのこと

 パリにもどり五日目、こちらの画廊でも開かれていた個展の終わりで、今回発表の主作品を注文した電気問屋の主人が、最終日に変わった記念パーティを開いてくれる。何か、賑やかさに飢えたように大勢の人達。その折り聞いた話に、来月パリの日本文化会館で公演を予定されていた、女優の夏木マリさんのショーが急遽中止ニュース。声明と組み合わせのリサイタルで、お寺の子息のお坊さん達の読経コーラスのバックが呼び物だが、今回のテロ事件で、数少なく貴重なお寺の後継ぎに万一のことがあっては大変と、バックに参加者が無くなってしまって余儀なく中止とのこと。戦争は始まったけれど、今の日本は海外旅行に少し神経質すぎるのではと、パーティーは盛り上がったのだった。

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