ムーラン・ルージュ
 

「フランス人とワイン」

 1980年フランス人一人平均年間91リットル、壜にして120本くらい呑んでいた。それが下がって、1999年は57リットル強、76本に下がっている。つまり、呑まなくなってきているのである。車の運転はしなければならないし、ITの時代で、ボタン一つ押し違えただけでも大事故になる。会社や商店も、昼寝、昼休みの習慣も無くなったし、十九世紀の頃、肉体労働者は、苦痛忘れの元気付けに、水代わりと一日、5リットル、呑んでいたというから、変わってきているのである。そのかわり、昔のように水代わりに、安いテーブルワインで、何でもいいのではなくて、飲むときには良い銘柄で、量より、高級指向にかわっているそうである。

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