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中四国のニュース

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2019年11月13日(水) 11:39

【現場から、】台風19号災害、“白馬の奇跡”教訓に 地域の絆で避難

 台風19号の被災地の「現場から、」です。千曲川の堤防が決壊した長野市では、危機が迫る中、多くの住民が声をかけ合うなど「地域の絆」を生かして避難していたことがわかってきました。住民が参考にしていたのは、5年前の地震で注目された「白馬の奇跡」でした。

 先月13日、千曲川の堤防が決壊した長野市。浸水により、3600世帯以上が被害を受けました。

 「午後4時の長野市街地です。雨、風がより強くなってきました」(記者)

 前の日の午後3時半、気象庁が大雨特別警報を発表。これまでも水害に見舞われてきた決壊現場近くの地区では、市の避難勧告より1時間以上も前に住民に避難を求めました。それを受けて、いち早く動き出した人たちがいます。

 「空振りだったらそれでいいじゃないかと。逃げる方がいいじゃないって」(長野市大町地区 民生委員 深澤悦子さん)

 堤防が決壊した現場の南、長野市大町地区で民生委員を務める深澤悦子さん。

 「『常会』というのがあるんです。隣組みたいな。常会長さんに連絡して、できるだけとにかく早く逃げてくださいと」(長野市大町地区 民生委員 深澤悦子さん)

 大町地区で機能したのは、常会と呼ばれる古くからの枠組み。地区には集落ごとに7つの常会があり、常会長がすべての世帯に避難を呼びかけていました。また、深澤さんは、高齢者などおよそ40人の情報を独自にまとめ、今回の避難に生かしました。

 「こっちにはこういうおじいちゃんがいるよという情報は入れていて、今度(避難所へ)行くときは誰かその人を連れて行かなきゃいけない」(長野市大町地区 民生委員 深澤悦子さん)

 深澤さんが参考にしていたのは、2014年の長野県北部で最大震度6弱を観測した地震。白馬村では、倒壊した家屋に多くの人が取り残されましたが、近所の人の素早い救助で死者を1人も出さず、「白馬の奇跡」と呼ばれました。

 「あの方が家のどこに寝ているということを知っている近所の方たちが助け出して、誰一人亡くなる人はいませんでした。隣近所の『結』という力が大事だなと思いました」(長野市津野地区 民生委員 笹井眞澄さん)

 決壊場所の北、津野地区の民生委員・笹井眞澄さんも、「白馬の奇跡」を参考に、高齢者などと若い世代をペアにして避難する取り組みを進めていました。

 79歳の渋沢紀美恵さん。自宅は決壊現場からおよそ300メートル。車で迎えに来た隣に住む遠縁の男性と、およそ3キロ先の高台にある避難所に向かいました。

 「『渋沢さんは(ペアの)康泰さんにお願いね』と言って、『日常仲良くしといてね』なんて言われて」(渋沢紀美恵さん)

 2つの地区では、犠牲者は出なかったものの、逃げ遅れた人もいました。そして、同じような取り組みをしていた隣の地区では、2人が犠牲になりました。全員が避難するためには、どうすればよかったのか? 復旧作業とあわせて、地区では検証していくことにしています。

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