阿部ひろみ

Vol.111 <12月1日>

岡山県内一市町村ずつ作品を紹介していきます。

みなさまこんにちは、いかがお過ごしですか。
さて、今月10日から開催する展示会のお話。板画家・棟方志功さんは、上斎原出身の詩人・柳井道弘さんとの縁で、美作地方をたびたび訪れていました。かつて志功さんが訪れた頃と変わらない景色や日々変化している景色を、今の風が吹く中、わたくしの目線で描きました。こちらで発表している原画も展示いたします。

美作地方


今津屋橋から夕日を望む

津山駅から今津屋橋を渡り、鶴山公園へ。志功さんもきっと幾度か渡った橋です。夕日の色は今と変わらずに、けれど向こうの橋も大きな建物もない景色だったと思います。。
今津屋橋から夕日を望む

奥津温泉の秋
奥津温泉の秋

上斎原に行く途中で、志功さんは奥津温泉に泊まっています。川を望む散歩道は、コンクリートで整備され歩きやすくなっていますが、それほど今と変わらないほっこりした景色だったと思います。



三ヶ上山の月夜

志功さんの手記「灼楝記(しゃくれんき)」に三ヶ上山の月夜について書いています。どの場所にどのように月が出たかは書いていないので、わたくしの想像も入って描きました。

三ヶ上山の月夜

そのほか、志功さんが恋した津山の女性と行った「鶴山公園」、志功さんと縁のある谷崎潤一郎さんの津山の次の疎開先「勝山」など、ほか多数あります。どうぞごゆるりご覧ください。

いかがでしたか? 今回は、以上になります。
次回は、さあ、どこへ行きましょう。
風の吹いている方へ気の向くまま、ふらりとどこかへ。

※今月の絵は、岡山県津山市東一宮にある美術館「M&Y記念館」 に展示しております。

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