滝沢忠孝の「CHEER UP!」

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2009年07月

♪恋人も濡れる街角♪の思い出・・・

実際の年齢は知らないが
大正生まれということは、お元気なら85歳以上・・・
大学生の頃アルバイトをしていた横浜は馬車道にある豚かつ屋の老舗で
帳場(レジ)を預かる女性の話だ。
いつも和服に割烹前掛けで、帳場にちょこんと正座しているが、
金縁の眼鏡の奥から店のすべてを見張り 取り仕切るのが彼女の仕事だ。

カツの揚げ方はもちろん、千切りのキャベツ、蜆汁の中の蜆(身の入ったシジミ)の数、
お茶の入れ方から ご飯のよそい方まで…とにかく厳しい。
“このくらいなら まっいいか…”なんて思ったとしよう・・・
と、彼女の声『ちょっと お待ちなさい』 いつの間に瞬間移動したのか…
帳場で客と交わす声とは別人のような しゃがれた低い声が下の方から聞こえる。
身長150センチほどで前かがみだから、鼻眼鏡の奥からにらみ上げられるのだ。
アルバイトも正社員も区別なく仕切り、完璧を“当たり前”とした。

一緒にアルバイトしていた友人は絶えられずに途中で辞めていった。
少し時給が高かったこともあったが、僕はこの緊張感が、イヤではなかった。
オーバーに言えば、彼女の要求に答えることは喜びでもあったのだ。
カツを揚げるのも、蜆汁を作るのも、ご飯を炊くのも、それをお出しするのも
すべてが“プロの仕事”であること、それは店の暖簾を守ることなのだと教えられた。

ご飯も残り少なくなり『あと、30分で暖簾をしまえる…』なんて思っていた時のこと・・・
『もうひと釜 仕掛けなさい。』と彼女の声。
   まるで飛び込みの団体客が来店するのを知っていたかのようだ。
        もちろん予約客ではない。  それも一度や二度ではなかった。  
雨の気配を感じ 降り始めと雨上がりを予知する力も・・・  見事だった。
  予知して備えろ…だが、そんなときは“勘”が当たっただけよ…と笑う。  たいした人だった。 
  
  中村雅俊のヒット曲♪恋人も濡れる街角…♪を聴くと何故か思い出す人。 お元気だろうか?

日時: 2009年07月04日 13:15

まったく“I think so・・・”

新聞のコラムや読者からの投稿を読みながら
『そうそう まったく同感…』と、思うことが少なくない。
自分と同じ考えが公言されていることに
              妙な安心感を覚えたりするのだが・・・

いま、“久米宏のラジオなんですけど…”って番組を聴いている。
総選挙がいよいよ近い…という話題の中で、
テレビの“開票速報”が何故つまらなくなったか…という話になった。
久米さん曰く、
『それはねぇ… 最近
開票速報が発表される前に、出口調査の結果っていうのを発表しちゃうでしょう…
大量のアルバイト(お金)を使って、投票所の出口で『誰に投票したか?』と聞くやつ…
で、番組開始と同時に結果が判ってしまう・・・
あとはその数字の確認作業…あれじゃ生放送で
        それも全部のチャンネルでやる意味がないんじゃないか?』って…

まったく“I think so・・・”だが、今回(間もなく…)の選挙も同じだろう。
期日前投票の会場でも出口調査をしているのだから、開票1%で“当選確実”情報
を出すことも可能なわけで、あとは、落選したはずの候補者が蘇ってくる比例代表…
そう、候補者自身と支持者、政党の関係者以外には『なぁ~んだ』の結果待ちじゃぁ
面白くなるはずがない。

開票の結果は一つ。数時間後には出るのに・・・
集計、CG(コンピューターグラフィック)による画面作り、そして出演者のギャラに
出口調査のバイト料、スタッフの弁当代等など、選挙特番には莫大な予算が必要になる。

誰か(久米さんではない)が言っていた。
    『選挙はまつり。金がかかる…のではなく、金をかける…』
                                   そういうことか・・・


  ひとつ聞いておきたいことがある・・・
      投票所(期日前投票も)にいる人たちの日当っていくらなの?
                      どうやったら あの仕事にありつけるの?

日時: 2009年07月11日 13:22

いつまでもあると思うな 若さと髪の毛・・・

岡山県ボウリング選手権大会の実況アナウンサーとして
年に一回 テレビでスポーツ中継を担当する。
年に一回だから、毎年同じ まるで制服のようなダブルの紺色ジャケット。
さすがにネクタイは変えるが、  数年前と去年と今年・・・
一年毎の変化が、古くはビデオに、最近はハードディスクに記録される。
           
  ・・・だんだん“ボウリングの球”に似てきた(笑)

若い頃…少なくとも30代は、髪がフサフサしていた。
太くて、量が多くて… そんな頃もあったのだ。
このごろは おでこの面積がどんどん広がって、顔も丸くなって…

そうだっ! 
誰かがテレビで言っていた(いや やっていた)あの手はどうか・・・
かみさんの眉墨を借りて、おでこの毛の生え際に毛を書きたす方法。
“テレビでは小顔に見せるテクニック”と紹介されていたが、
地肌に色を入れることで、実際よりも毛が多く見えるのでは…
ふりかけのように、黒い粉を降るのは真似したくなかったが これなら・・・
 
やってみた・・・

細く線(産毛をたす様に)を引き、それをぼかすように自然を装う。
何故か薄目で鏡を見ながら、これならいいか・・・とかみさんを呼び 
    『どうだぁ・・・ 判るかぁ?』

彼女答えて曰く
    『うううん 全然判らないわよ・・・』

そのあとの一言がキツイ
    『もっと 書けばいいのに・・・』

いつまでもあると思うな 若さと髪の毛・・・
               ・・・ないと思うな シワとシミ(作者不詳)

日時: 2009年07月18日 13:17

江戸しぐさ“三脱(さんだつ)の教え”

「三脱(さんだつ)」の「三」は、年齢、職業、地位の三つ。
これを「脱する」、つまり取り去ると、先入観を持つことなく、
相手の人そのものを見ることが出来る・・・
「三脱の教え」とは、他人、特に初対面の人に 
この三つを聞いてはならないというルールだと、江戸しぐさにある。

江戸時代は、現代よりも身分や地位の差が歴然としていた時代。
「三脱の教え」は、あえてそれにとらわれることなく、人間そのものを
見極めよ…という教えであり、本質を大切にする江戸っ子の気概がわかる
江戸しぐさだ。
そういえば、お奉行様が“金さん”として町衆に溶け込むことが出来たり、
水戸の黄門様がちりめん問屋の主で、助さん格さんがお供なんてことが
可能だったりした。
仕事だけじゃなく、住まいや本名をお互いに知るには、それなりの付き合いが
あって後のことだという。

  『江戸しぐさでは“粋”でないことは“無粋” “野暮”とした・・・』とある※

夜のお店で仲良くさせていただいている常連さんを、“○○のおとうさん”とか、
プーさんとか、ほとんどニックネームでお呼びする。
『いまの方はどこのどなた? 何をされている方?』と
かみさんに尋ねられても、 『さぁ…』
どんな仕事をされているかなんてどうでもいいじゃないか・・・と考えるのは
“三脱の教え”に従うところだったりする(?)のだ。

僕も“タキちゃん”のままがありがたいのだが、時々突然名刺などを
差し出してこられ『滝沢さんですね、いつも 見てます…』などと言われる。
テレビには年に一回(ボウリング中継)、それもチョロッとしか出てないのにだ。
  こういうのを無粋というんだろうなぁ…
厄介なのは、名刺交換などすると 相手にとっては“滝沢に会った”ことが
この先ず~っと記憶され、街中でいきなり声をかけられたりする… 
    『この間は どうも…』
                 
                   申し訳ないが、ほとんど覚えていない。 

 
   ※今日から身につく粋なマナー“江戸しぐさ”和城伊勢著/金の星社

日時: 2009年07月25日 13:26

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